日々思うこと

日本在住の研究者です(仕事場を移り、日本に戻ってきました)

フランスの書店事情?

フランスに住んでいてふと思ったこと。

学術・文学・その他問わず,質・量ともに世界有数の出版文化を誇るにもかかわらず,なぜか書店の数が日本に比べると異様に少ないような気がする。学生の数も多く,メトロに乗っていると必ずといってよいほど車内で本を読んでいる人を目にする・・。書籍の需要はかなり多いと思うのだが,皆どこで本を購入しているのだろうか。Amazonのようなオンライン書店利用者も増えてはいるようだが,例えば日本に比べて断然オンライン購入が多いというわけでもない様子。それどころか,逆にアメリカ的資本主義の象徴のように映るのか,Amazonは決して使わないという人種も一定程度存在する模様。

パリで大規模な書店というと,Gibert Joseph(古本も売っているジュンク堂のような感じ),Gibert Jeune(同じく新品・古本を一緒に売っている書店。テーマごとに複数店舗に分かれる),それに FNAC(日本でいうとツタヤみたいな感じ)くらいで,あるにはあるのだが数としてはまったく少ない。なお,知人の学生はだいたいGibert JosephかGibert Jeune,あるいはAmazonで研究書を購入しているようだが。

街をよくよく観察すると,たしかに新品・古本問わず小規模な書店がバラバラ,あちこちに存在する。だが,数は多くとも如何せん小規模,それに神保町のような大きな書店街が形成されているわけでもないため,目的の本を探すためにあちこち動いて回らねばならない状況となっている。駅ナカや駅前にほぼ必ず書店があり,さらにジュンク堂や紀伊国屋のような大規模書店が大きな都市には必ず複数存在する日本に比べると,かなりの違和感(および不便さ)を感じるのだが・・。これは世界的にはむしろ日本の方が例外ということなのだろうか。。